2005年10月24日

図鑑の誘惑…つづき

オンライン書店ビーケーワン:恐竜博物図鑑

『恐竜博物図鑑』を読んだのは、実は恐竜博物館へ行くための事前準備だったのでした。
世界初公開・中国産始祖鳥、日本初公開・本家ドイツの始祖鳥の実物化石と交遊して参りました。

『不純文學交遊界』不純文學交遊館
http://www.h6.dion.ne.jp/~fujun/


ラベル:恐竜
posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 23:44| Comment(2) | TrackBack(0) | 書を捨てて街へ出る会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月16日

図鑑の誘惑

いろいろな動物、珍しい昆虫、美しい花々、輝く星座や惑星…カラフルな図鑑は、子供から大人までをも魅了します。

恐竜博物図鑑
ヘーゼル・リチャードソン著 / デイビッド・ノーマン監修 / 出田 興生訳

さて、恐竜関連の読み物や図鑑は数多くありますが、本書を手に取った理由は化石の写真が豊富なことです。イラストだけの恐竜図鑑だと、想像だけで描いている気がして、なんだかウソっぽい(失礼!)のです。
この図鑑には百種類以上の恐竜や古代生物が登場しますが、中には体の一部分の化石しか見つかっていないものもいます。その場合の復元イラスト(本書は質感たっぷりのCGで、それがまた良い!)は、大部分を想像に頼ることになりますが、「この種は化石が一部分しか見つかっていません」と断り書きがあると安心して読めますね。
それでも、大きな鎌状の爪を持っていたとされるテリジノサウルスって奴の復元図は、最も奇妙な恐竜と書かれているだけあって、とってもウソっぽい!です。
近年、鳥は恐竜から進化し、一部の恐竜は温血動物だった可能性が高いと言われています。そんな恐竜は、なんと羽毛をもった姿で描かれています。最新の研究成果を反映した恐竜図鑑は、一昔前とは大違いです!
ただ、恐竜の皮膚の色は化石からは判りませんから、こればかりは最新の図鑑でも100%想像だと思います。
(10月15日読了)
ラベル:恐竜
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2005年10月10日

アジアの純真/アジアの陰謀


満州国にヒトラーに追われたユダヤ人を受け入れようとした「フグ計画」。
ハンガリー・フィンランドから日本に至る、ウラル=アルタイ語族の一大連帯を謳った「ツラン民族運動」。
戦前の日本の大陸戦略は、ユーラシア全域に亘る壮大な民族運動と複雑に絡み合っていました。そこでは近代史に名を残す人物たちが暗躍し、歴史的想像力を刺激してやみません。

亡命ユダヤ人にビザを発給し日本のシンドラーと呼ばれた、杉原千畝。
騎馬民族征服王朝説で史学界に衝撃を与えた、江上波夫。
アメリカとの世界最終戦争を予言した異色の軍人、石原莞爾。
中国・辛亥革命の指導者、孫文。
大本教のカリスマ、出口王仁三郎。
源義経=ジンギスカン説を唱えた、小谷部全一郎。

しかしながら、未知なる大陸への純粋なロマンは、日本のアジア支配を実現するための陰謀に容易に利用されました。例えば騎馬民族説は、日本の大陸進出を正当化するイデオロギーともなったのです。学術調査とは、そのまま大陸における情報収集活動でありました。
戦後60年目の読書の秋。こんな近代の裏面史を読んでみるのも一興ではないでしょうか。
(10月10日読了)
posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 23:28| Comment(5) | TrackBack(0) | 歴史・民俗交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス



年に1冊のペースで刊行される井沢元彦の『逆説』シリーズ、その最新刊であります。今回の主人公は徳川家康です。関ヶ原の戦い、大阪の陣、そして江戸幕府の統治システムを三本柱に、二百六十余年の長きにわたって江戸時代が続いた謎を“井沢流”に解き明かします。
井沢流の真髄は、史料に書き残されなかった歴史を、日本人の宗教観や当時の国際情勢といった史学界以外の“常識”から推理しようというものです。
徳川氏には御三家というものがあります。言わずと知れた尾張・紀伊・水戸の三家です。さらに江戸中期には御三卿というのも出来ました。こちらは田安・一橋・清水の三家で、一橋家から出たのが最後の将軍、慶喜です。
御三卿のうち、田安・一橋両家を創設したのは八代将軍吉宗ですが、彼は紀伊家の出身です。七代将軍家継が夭折し、尾張家との激しい後継争いを制して将軍となりました。このままでは紀伊系将軍の血が絶えた場合、尾張家の復讐を招く恐れがあります。そこで紀伊家の血統を守るために生まれたのが御三卿だというのです。
そもそも将軍の後継が絶えた場合にどうするか明文化されていないのが、紀伊家と尾張家の争いを生んだ原因ですが、有事を明文化しないのが日本人の宗教観『言霊信仰』である…これが井沢の持論です。
もう一つの御三家・水戸家は天下の副将軍と呼ばれながら、将軍の後継候補にはなっていません。何故か…これに対する井沢の解答も面白いですよ。
(10月9日読了)

posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 21:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 歴史・民俗交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月02日

悲観も楽観も、いけません。

ワールドウォッチ研究所の『地球白書』は、毎年地球の危機的状況を訴えています。ローマ・クラブの『成長の限界』は、世界の壊滅的未来を予言してベストセラーとなりました。
あと30年で石油は無くなる…とは30年以上前から言われていましたが、未だに石油の枯渇は訪れていません(現在の原油高騰は石油が掘れなくなったせいではない)。
果たして私たちの地球は、実際にいまどんな状況にあるのでしょうか?



環境危機をあおってはいけない ビョルン・ロンボルグ

この本は「地球は温暖化なんかしていない、温暖化論は原子力推進派の陰謀だ」なんていう、トンデモ本ではありません。
ビョルン・ロンボルグは『地球白書』と同じFAO(国連食料農業機関)のデータを用いて、全く違う結論を導き出しているのです。
『地球白書』が森林減少が著しい年のデータから森林の加速度的破壊を憂えるのに対し、本書では長期的には森林減少はスローダウンしているとします。
また、人口増加による食糧難予測に対しては、単位面積あたりの収穫量の向上傾向を無視していると批判します。文明の進歩により、私たちの健康やエネルギーをめぐる状況は、かえって好転しているというのです。

かといって、この本は環境問題に対して何もしなくて良いと、言っているのではありません。未だエネルギーが危機的状況に無いのは、省エネ技術革新の積み重ねの成果であり、新たな油田が採掘可能になっているからで、こうした努力は今後も続けていく必要があります。

利用可能な資源が増えたからといって地球の有限性に変わりはありません。
また、大気汚染は改善傾向にあるが、シックハウス症候群やアスベスト問題など室内の空気は悪化しているし、食品の残留農薬で死に至る可能性は無視できるほど低いが、喫煙による健康被害は深刻だといいます。

地球環境のデータを正しく読んで、どの問題を優先的に解決すべきか適切なコスト配分をしよう、というのが、著者の主張だと思います。
600ページ近い本文と、膨大なデータを掲載する大著ですが、文章は平易で意外と読みやすい本です。

(10月2日読了)
posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 18:19| Comment(11) | TrackBack(1) | 自然科学交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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