2006年08月14日

スーパーサウルスは存在し得ない?!

幕張メッセで開催中の世界の巨大恐竜博2006には、体長33mにもなる史上最大の恐竜スーパーサウルスの全身骨格が展示されています。
スーパーサウルスが巨体を維持するためには、大量の酸素が必要です。しかし12mもの長い首から肺に酸素を送るには、時間がかかります。
スーパーサウルスはどうやって呼吸していたのか?
常識的に考えると、こんな巨大な生物は地球上に存在し得ません。

恐竜VSほ乳類



NHK「恐竜」プロジェクト編 / 小林 快次監修



TVをご覧になった方も多いでしょう。NHKスペシャル『恐竜VSほ乳類』の単行本です。
恐竜はなぜ絶大なる繁栄を遂げたのか。
我々の祖先である哺乳類は、どのように進化したのか。
カラーでわかりやすく解説しています。

スーパーサウルスの巨体を支えた呼吸の秘密は、骨の空洞だと考えられています。
空洞のある骨は含気骨と呼ばれ、恐竜以外では鳥類に見られる特徴です。含気骨は軽いだけでなく、鳥は骨の空洞を利用した気嚢という呼吸システムを持っています。気嚢による高い呼吸効率が、鳥の飛翔を可能にしているのです。
軟組織である気嚢は、化石に残らないので物証は困難ですが、これでスーパーサウルスの呼吸の秘密も解き明かせそうです。
羽毛をもった恐竜が多数存在したことも明らかになっています。
地上最強の生物として名高いティラノサウルスも、子供時代は羽毛をもっていたと考えられるようになってきました。
恐竜が鳥の祖先であるとの説は、ますます有力になってきたようです。

恐竜全盛の時代、哺乳類はどうしていたのでしょうか。
小さく弱々しいネズミのような姿の我々の祖先は、恐竜たちが寝静まった夜に、新天地を見出します。
夜の世界への適応は、聴覚と脳の発達を促しました。
小さな生物は寿命が短いのですが、早い世代交代は進化を加速させます。
恐竜時代は哺乳類不遇の時代ではあるのですが、恐竜という脅威の存在が、哺乳類に様々な適応戦略をとらせることで、のちの繁栄の下準備になったと考えることができます。

羽毛恐竜や初期の鳥類・哺乳類の化石が次々と見つかり、注目されているのが中国の熱河層群です。常識を覆す大発見が、今後も待ち受けているかもしれません。

(8月14日読了)

<<不純文學交遊録・過去記事>> 図鑑の誘惑


ラベル:恐竜
posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 21:24| Comment(6) | TrackBack(1) | 自然科学交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

世界はこうして終わる?

面白い本を発見しました。
世界の終わりは、どのようにしてやってくるのか?
地球最後の日のシナリオを、発生する可能性、発生した場合に文明に与えるダメージ、前二項を踏まえた現実化した場合の総合的な危険度の三つの指標を、レベル0から10で評価するものです。


世界の終焉へのいくつものシナリオ



ジョエル・レヴィ著 / 柴田 譲治訳



世界を終わりに至らしめるシナリオの数々を、大きく五つのジャンルに分けて紹介しています。

T.科学技術の叛乱
研究用のウイルスが外部に漏れて伝染病が世界中に蔓延するパンデミックや、多剤耐性病原菌(スーパーバグ)の出現。

U.戦乱の火種
核兵器の拡散、テロ、大量移民など。次章以降の、食糧・水の不足や気候の異変が、紛争を誘発する可能性もあります。

V.生態系の断末魔
化学物質による大気・水・土壌の汚染、食糧不足や水の枯渇、そして人類の際限なき消費欲望によるエコサイド(生態系破壊)
食糧危機」、「生物多様性の喪失」、「人口増大と生活水準の向上」が、可能性が高くダメージも大きい、極めて危険なシナリオとされています。
管理人註;「生物多様性の喪失」を危険度大とするのは、地球の物質循環が崩壊することで未曾有の破局が訪れるからだという。


W.気候の大変動
地球の温暖化(危険度大)と、それによる気候システムの「眠れる巨人」の覚醒。眠れる巨人とは、南極・グリーンランドの氷床メタン堆積物、生物圏の炭素循環です。

X.不測の天変地異
彗星・小惑星の衝突、超火山の噴火など、全地球的規模の天変地異。発生した場合、人類という生物種そのものが危機に瀕する。
明日にでも地球に小惑星が衝突する可能性は極めて低く(発生してもお手上げなので)、心配しても意味はありません。
しかし、超火山の噴火による地球規模の災害は可能性が高く、発生したら人類にはなすすべなし。現在人類が直面している最も深刻な危機のひとつなんだそうです。

(8月13日読了)
posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 19:13| Comment(16) | TrackBack(1) | 自然科学交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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