2007年03月08日

おやめになったらどうするの?

昨年は皇室に、悠仁親王殿下がご誕生されました。
皇太子殿下、文仁新王殿下に次ぐ皇位継承者となり、女性天皇・女系天皇を認めようとする皇室典範改正論議は、ひとまずお預けとなりました。
女性天皇女系天皇の違い、当blogへお越しのみなさんは、もちろん理解しておられますよね。

今回は皇位継承問題、天皇と憲法、皇室報道などに関する刺激的な議論がまとめられた一冊です。



天皇と日本のナショナリズム

とりわけ、宮台氏と横田氏による天皇と憲法をめぐる議論が興味深かったので、ご紹介いたします。
日本国憲法の第一条で「日本国の統合の象徴」と謳われる、天皇。
日本には天皇という“王様”がいらっしゃいますが、では日本は立憲君主制国家なのでしょうか?

(キング)と天皇(エンペラー)の大きな違いは、君主が俗人であるか否かにあります。
キングは世俗の統治者であり(実際の政治は閣僚が統治するとしても)、その権力は憲法によって国民から付託されたとのカタチをとるのが、立憲君主制です。
エンペラーとは、聖性を帯びた君主です。
(管理人注;宗教的存在と言った方が解りやすいでしょうか?)
聖性は、憲法の約束事の内側に囲い込むことができず、立憲君主制が成り立ちません。
大日本帝国憲法で統帥権を持っていた戦前の天皇は、立憲君主と言えなくもありませんが、国民の象徴との規定しかない日本国憲法においては、立憲君主制はありえないのです。

憲法とは、国民から統治権力へ対する命令であり、政府が国民に対して守る約束事です。
(ですから「憲法には国民の権利ばかり書いてあって、義務が書かれていないのはオカシイ」と言う人は、オカシイことになります。政府から国民への命令は、法律です)
天皇は象徴ですから、統治権力ではありません。
そうなると、日本国憲法に記された天皇の国事行為とは、憲法によって定められた天皇の権限や義務ではないことになります。
宮台氏は、国事行為とは内閣が天皇にお願いしてもよい公務のことであり、天皇は国事行為を放棄してもよいと言っています。

天皇のご公務は、大変です。
法律や条約が公布される際に捺される御璽は、純金製で4.5キロもあります。
外国の要人や大使との謁見に、祝賀行事へのご出席、さらに皇室に代々伝わる祭祀(最も重要!)も執り行わねばなりません。
それから、過熱するマスコミ報道へのご対処も大変でしょう…
宮台氏は、天皇が退位されたり、皇族方がみな皇位継承を拒否されて天皇が空位になっても、日本国憲法はどうすることもできないのだと言います。
わたしたちは、天皇陛下や皇族方に過大なご負担を掛けてはいないでしょうか?
私は天皇が、日本の歴史・文化の継承者として、人類の平和と繁栄・文明と自然の調和を祈るシャーマンとして、千代に八千代に続いてゆくことを願います。

(3月6日読了)


posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 00:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・経済交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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