2008年10月06日

マルクスさんとマルサスさん

フリーター・派遣社員などの不安定な雇用状態にある人のことを、最近はプレカリアートと呼ぶそうです。
※プレカリアート=プレカリオ(不安定な)+プロレタリアート(労働者)

格差社会が論じられるなか、プロレタリア文学の旗手・小林多喜二の『蟹工船』がブームになり、日本共産党の党員数が増加しています。
ちなみに『蟹工船』が発表されたのは、世界恐慌が始まった1929年です。そして2008年、世界経済はアメリカ発の金融危機に揺れています。
格差社会で復活したマルクス。原材料・食糧価格の高騰で、今度はマルサスが復活するのでしょうか?



科学者の9割は「地球温暖化」CO2犯人説はウソだと知っている 丸山茂徳 著

現在、地球が温暖化傾向にあることは事実です。
しかしながら、地球温暖化CO2主因説を否定する科学者は少なくありません。
プルームテクトニクス(マントルの対流運動による地球内部の変動)を提唱した世界的な地質学者・丸山茂徳氏は、地球惑星科学連合学会のシンポジウムで、地球温暖化に関するアンケートをとりました。その結果、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が主張するように、21世紀の地球が一方的に温暖化すると答えた科学者はわずかに1割。2割の科学者は21世紀は寒冷化すると予測しています(残りの7割はわからないと回答)。

地球温暖化の要因は、影響の大きい順に
@ 太陽の活動度
A 地球磁場
B 火山の噴火
C ミランコビッチ・サイクル(地球の公転周期と歳差運動)
D 温室効果ガス
温暖化のメカニズムについては前著『『地球温暖化』論に騙されるな!』を踏襲していますが、本書の方が図表が多くて解りやすいでしょう。
もちろん二酸化炭素の増加は温暖化の要因ですが、本書によると二酸化炭素が1ppm増えることによる気温の上昇は0.004℃でしかありません(現在の二酸化炭素濃度は0.038%=380ppm)。ただ、0.004℃の根拠については詳しい説明が欲しいところ。

実はこの本、タイトルに反して地球温暖化について書かれたのは第一章のみ。大部分は、丸山氏が最も懸念する人類の危機に充てられています。それは人口増加です。
1798年、トマス・マルサスは『人口論』で「人口は幾何級数的に増加するが、生活物資は算術級数にしか増加しない」と主張しました。
21世紀の現在、地球の人口は60億を超えました。このまま人口が増え続ければ、やがて石油の増産が追いつかなくなります(ローマクラブの予測では2020年)。
過去の人類の歴史は、資源・食糧の不足によって文明が衰退し、戦争を引き起こしてきました。丸山氏は太平洋戦争の原因も、政治家の責任や軍部の暴走ではなく、日本の人口増加にあるといいます。

いま必要なのは人口抑制策であり、そのためには世界統一政府が必要であると唱える丸山氏。アメリカを理想とし、軍事力を背景に全世界を民主主義化することを是とします。自らの理想社会を描こうとする余り、暴走。
生物が環境に適応するには多様性が必要ですが、一定の割合で犯罪者が存在することは「人間という生物の多様性のなせる業であり、健全な社会の証」という発言も。
まあ、学問の健全な発展には思想の多様性は保たれるべきですから…(笑)
「毒書」好きの方は大いに楽しめます。

(10月6日読了)

【不純文學交遊録・過去記事】
地球寒冷化に備えよ!
温暖化詐欺にご用心!(前編)
温暖化詐欺にご用心!(後編)
地球温暖化は繰り返す(前編)
地球温暖化は繰り返す(後編)
悪魔は目を覚ますのか?
マイナス6%の覚悟
地球の現代史・不確かな真実V
不確かな真実U
不確かな真実
悲観も楽観も、いけません。


ラベル:地球温暖化
posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 23:34| Comment(39) | TrackBack(0) | 自然科学交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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