2010年05月02日

1旧84(前編)

村上春樹の『1Q84』がベストセラーになっているので、交遊しました…ジョージ・オーウェルの『1984年』と。
1949年にイギリスで発表された「旧作」ですが、昨年新訳版(高橋和久訳)が刊行されました。現代の最も不可解な作家、トマス・ピンチョンによる解説というオマケ付きです。



一九八四年新訳版

1950年代の核戦争のあと、世界はオセアニア、ユーラシア、イースタシアという三つの超大国が覇を競っていました。
オセアニアは南北アメリカとイギリス、ユーラシアはロシアとヨーロッパ、イースタシアは日本を含む東アジアを領土としています。そして三大国の統治が及ばない空白地域(アフリカ・中東)では戦争が絶えず繰り返され、三大国はその都度、敵になったり味方になったりしています。

オセアニアでは、ビッグ・ブラザーの率いる党が独裁体制を敷いていました。
国民は党中枢、党外郭、そして大多数の労働者階級に分かれ、人々の行動は常にテレスクリーンで監視されています。
政府は四つの機関から成り立っています。報道・娯楽・教育などに関わる真理省、軍を指揮する平和省、法と秩序を司る愛情省、経済・産業を統括する潤沢省です。

オセアニアの言語は、英語が簡略化された「ニュースピーク」に置き換わろうとしています。例えば「良い」の反対の意味を「良くない」と表記すれば、「悪い」という単語は必要なくなります。
語彙を少なくすることで、人間の思考の幅を狭め、思想・言論を統制しやすくするのです。

全体主義社会を論じるにあたって、必ずといっていいほど言及される、オーウェルの『1984年』。物語の設定は知っていましたが、登場人物や物語の結末は知らないままでした。
イギリスで、読んでいないのに読んだふりをしてしまう本の第一位が、この『1984年』だそうです。

つづく


posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 文学・小説交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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