2010年05月16日

遺跡をデザインする。

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戦国人気は根強いですね。私の住む福井市には、戦国大名・朝倉氏が居を構えた一乗谷朝倉氏遺跡があります。
朝倉氏は、一乗谷に京から多くの文化人を招き入れ、のちに室町幕府15代将軍となる足利義昭(当時は義秋)、織田信長に仕官する前の明智光秀が滞在したことでも知られています。
朝倉義景は織田信長との合戦に敗れ、一乗谷は灰燼に帰しましたが、戦国時代の遺構は地中に残されました。

5月16日、日本最大の中世遺跡である一乗谷朝倉氏遺跡にて、環境デザイナーの近藤公夫・奈良女子大学名誉教授による講演会が開催されました。
近藤さんは、一乗谷朝倉氏遺跡を公園化する基礎計画を立てた方です。これまでに奈良県の平城宮跡や佐賀県の吉野ヶ里遺跡の整備に関わり、現在は北海道の函館五稜郭箱館奉行所復原の整備員会座長を努めています。
演題は「一乗谷朝倉氏遺跡が今日に訴えるもの」。約40年間の遺跡公園整備のあゆみをお話しされました。

質問にも答えてくださいました。
一乗谷朝倉氏遺跡は海外からの評価が高いとの話だったので、日本の戦国時代に対する海外の関心はどのくらいかと尋ねましたが、関心はほとんど無いのだそうです。外国人の日本に対するイメージは「SONYの国」で、以前は未開の国だったと思われており、日本に来て初めて高度な文化遺産があるのを知って驚く。だからこそ、遺跡の価値を広く発信することが重要とのことでした。
一乗谷朝倉氏遺跡には中世の街並みが復元されていますが、朝倉義景館を復元してはどうかとの質問には、手掛かりとなる絵画等が残っていないので、復元は極めて難しいとのこと。また、安易に復元してイメージが固定化されてしまうのは良くない、想像することでロマンがかき立てられるとのご意見でした。

「先生が関わった平城宮跡では大極殿を復元しちゃいましたが、あれってやっぱりダメなんですか?」とツッコミを入れようかと思いましたが、遠慮しました(笑)

一乗谷朝倉氏遺跡資料館(福井県)
一乗谷朝倉氏遺跡(福井市)
(社)朝倉氏遺跡保存協会


posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 23:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 書を捨てて街へ出る会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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