2012年03月20日

辰年の恐竜博物館

今年に入って初めて福井県立恐竜博物館へ。
東洋一特別館長による博物館セミナー「生命の歴史をひもとく 東アジアの恐竜研究最新情報!」を拝聴しました。

その前に館内を散策。
辰年(竜の年)ということで、さまざまな企画が…

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ちょっと不気味な恐竜ひな人形(制作過程はこちら

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長崎県松浦市で発見された国内最古級(約1800万年前)のサイの化石

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クリーニングを終えた竜脚類カマラサウルスの頭骨(アメリカ・ワイオミング州産)

恐竜博物館の研究員たちは、博物館のある福井県勝山市のみならず、国内外のいろんな場所で発掘調査を行っています。今回のセミナーは、東特別館長による最新の成果報告です。
中華人民共和国では、恐竜の足跡や卵の化石を発掘。翼竜は、地上では前脚を突いて4足歩行をしていたようです。前脚しかない足跡は、水辺で後脚が浮いた状態で歩いていたと考えられます。
タイ王国では、恐竜時代の初期である三畳紀の古竜脚類や、これまで生態系のニッチ(隙間)だった白亜紀前期の大型獣脚類(肉食)など、東アジアにおける恐竜の進化の空白を埋める発見が相次いでいます。昨年秋にタイを襲った大洪水は、川岸の余分な土砂を押し流して、発掘にとってはプラスだったそうです。

恐竜博物館は、今年3月に長崎県北浦町でハドロサウルス類(カモノハシ竜)の化石を発見しています(記事)。日本の恐竜化石の約8割を産出する福井県ですが、今後「恐竜王国」の地位が脅かされる可能性はないのか質問しました。
東特別館長の答えは、勝山市以上の恐竜化石の産地が見つかる可能性が、潜在的には「ある」。しかし福井県には、これまで培ってきた研究実績があり、より良好な化石の産地が現れても、少なくとも10年はその地位が揺らぐことはないと、断言しました。
また、長崎県で見つかった化石は白亜紀後期で、勝山市の化石は白亜紀前期。その時代(白亜紀後期)の勝山は、火山の噴火の影響で、恐竜が棲めない地になっていたそうです。期待した以上の回答が得られました。

さて、2012年度特別展のテーマが決まりました。
『翼竜の謎‐恐竜が見あげた“竜”‐』
会期は7月6日(金)から10月8日(祝)まで。
特別展講演会は7月8日(日)、中国地質科学院地質研究所の呂君昌博士。
全く予想していなかった企画で、これは楽しみです。


posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 21:43| Comment(1) | TrackBack(1) | 書を捨てて街へ出る会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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