2005年08月28日

『憲法力』は『ことば力』

憲法力
大塚英志〔著〕

日本国憲法草案はわずか9日間で創られた。
この事実は“憲法押し付け論”の論拠のひとつでもありますが、逆に言えば誰にだって憲法を創ることができると、大塚英志は“憲法前文を書こう”運動を勧めてきました。
自ら憲法前文を書くことによって、憲法における「We」とは誰なのか(全人類なのか日本国民なのか)を考えるきっかけとなります。憲法とは民から国への命令ですから、私たちに最も近い法律なのです。

「大量破壊兵器が見つからないからといって、大量破壊兵器が無かったことにはならない。フセインが見つからないからといって、フセインがいなかったことにはならない」総理大臣のこんなトンデモ発言が国会でまかり通ってしまう我が国ですが、政治家の言葉の軽さを嘆くより、自ら憲法前文を書くことで政治を語ることばを取り戻そうというのが大塚の主張です。
9月11日は総選挙。護憲派も改憲派も創憲派も、柳田國男の言う公民(=群れに流されず選択する有権者)として、自らのことばで考え投票しましょう。

(8月28日読了)




憲法を語るのに柳田國男を持ち出してくるあたり、やはり大塚英志は民俗学徒ですね。
ちなみに大塚は、(憲法前文を書こうと呼びかけるために、改憲派と誤解されがちですが)バリバリの護憲派だそうです。


posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 21:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 政治・経済交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
最近の大塚英志は、「どうも以前ほど面白くないなー、政治なんかに走っちゃってー」、と思ってたのですが・・・

最近、『Atuo_sanの独り言』というブログで、

http://blogs.dion.ne.jp/atsuo_san/archives/2000812.html#comments

日本国憲法についての記事があって、それを読んで、大塚英志と清水義範を思い出しました。

特に大塚は、この本の最後の方で、「GHQと日本国憲法作成秘話」について語っていたし、「憲法前文を、自分の言葉で書いてみることの大事さ」を力説しています。
もしかしたら以外に良い本かも知れないと、思いましたマル
(^^)/
Posted by オオクボタケヒト at 2005年10月10日 00:55
大塚英志は、おたく文化(大塚の場合、あくまで平仮名のおたく!)から政治や文壇まで、幅広く論じていますね。
彼には、彼の愛する「おたく文化」を享受できる豊かさをもたらした、戦後民主主義と資本主義経済を擁護するという、確固たる信念があるのだと思います。

憲法前文を書くということは、書き手がどんな世の中に住みたいのか、どんな「ことば」を信じるのかという意思表示なんですね。私も結構いい本だと思いました、マル
Posted by 管理人 at 2005年10月14日 12:52
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