2006年01月03日

音楽は、宇宙なり。

『音楽入門』!
この一冊で音楽のすべてが判るかのような、ストレートなタイトルに惹かれました。

北沢方邦音楽入門



北沢 方邦著


プロフィールによると、著者は構造人類学および音楽社会学の研究者で、音楽とは本来、民族の宇宙観の表現であるとして、音楽の歴史を語ります。
例えばパプア・ニューギニアのスリット・ドラム(丸太をくりぬいた打楽器)と竹笛は、前者が地、後者が天の象徴です。古代中国雅楽でも、石の楽器は天を、青銅製の鐘は地を意味します。また、中国の青銅器技術は、東南アジアでガムラン音楽を生みました。
西洋音楽のルーツはイスラム文明、それもイスラム神秘主義(スーフィズム)にあります。イスラム正統派は、快楽を刺激するとして芸術を禁じていましたから。
数々の名作曲家を生んだ西洋近代音楽は「宇宙の音楽」に対する「人間の音楽」と言えます。それでも、モーツァルトの『魔笛』やベートーベンの『第九(歓喜の歌)』は、フリーメーソンの宇宙観や世界市民思想を表したものだそうです。
また、ベルリオーズはフランス七月革命と共に生き、リストはハンガリー、ショパンはポーランド、ヴェルディはイタリアの民族運動と深く係わっています。こうした背景を知ると、音楽の授業はもっと楽しくなりますね。

北沢は、世界の多様な音楽を知ることを通しての異文化理解を、強く願っています。
(1月2日読了)


posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 16:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 芸術・娯楽交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私は構造主義に興味があったので、この人の本は何冊か読んだことあります。特に神話の分析の本は面白かったです。
Posted by おおくぼ at 2006年01月03日 23:51
この本には、クラシックの名曲のタイトルがいくつも出てきますが、全てのメロディがすぐに頭に浮かんできたなら、もっと楽しめたのに・・・残念(笑)
Posted by 管理人 at 2006年01月04日 23:25
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