2006年09月04日

時には森ミステリィ

森博嗣は、刊行ペースが早い!
すべてがFになるに始まる『S&M(犀川創平西之園萌絵)シリーズ』、瀬在丸紅子と奇妙な仲間たちによる『V(Veniko=紅子)シリーズ』、そして現在は犀川&萌絵コンビが再び登場する『Gシリーズ』が刊行中です。
シリーズ外の小説・絵本・エッセイ等も数多くあります。

私は『Vシリーズ』の奇妙奇天烈な登場人物たち(女装趣味の格闘少年や便利屋稼業の探偵)に、途中でついていけなくなりました(笑)
それでも時には森ミステリィの切れ味を楽しみたいので、いろんな森博嗣を味わえる短編集はチェックしています。



ラジオの似合う夜
辞表を出した警部に、長期海外出張の話が舞い込んできました。かつて自分の部署で研修していた、留学生の出身国です。
元留学生から、その国で起こった不可解な伝説の事件を聞かされます。
・単独犯のはずなのに、未知なる別人の指紋が見つかった大富豪一家殺害事件
・走行中の蒸気機関車から忽然と犯人が消えた、列車強盗事件
さらに今度は、オープンしたばかりの国営美術館で、コンクリートの壁が繰り抜かれる事件が発生。一体何のために…?

檻とプリズム
僕は檻から出られない…
少年の心の冷たい光が刺さってくるようで、私は怖かったです。

砂の街
久しぶりに郷里へ帰ってきた大学院生。彼の故郷は、いつの間にか砂まみれになっていました。
裏の家に住む鎌谷さんの姪も大学院生で、この砂の謎を研究しているというのですが…

刀之津診療所の怪
お待ちかね、スーパーセレブ大学院生・西之園萌絵嬢の登場です。
静岡県沖の小さな島・白刀島。島の診療所には、いくつもの怪現象があるといいます。着物姿の幽霊。祟りのせいで病気の治らない男の子。そして時折診療所を訪れる、刀を持った黒ずくめの人物。これらはすべて超常現象なのでしょうか。
※森ミステリィ未体験の人には、登場人物が掴みづらいかもしれません。


これら4つの短編に、5編の詩的なショート・ショートをサンドイッチした、全9作品。
森ミステリィらしさを最も堪能できるのは『ラジオの似合う夜』でしょう。
工学博士ならではの理科系テイストと、舞台となった国(なんとなく某独裁国家を思わせる)の幻想的な雰囲気の、両方が味わえます。
余談ですが、お屋敷の管理人をしている警部の別れた奥さんって、あの人(瀬在丸紅子)かな…?

(9月3日読了)

森博嗣原作『カクレカラクリ』2006年9月13日PM21:00〜TBS系にて放映


posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 18:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 文学・小説交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。