2008年06月16日

地球温暖化は繰り返す(前編)

6月は環境月間です。
先日、NHKは『SAVE THE FUTURE』と称して、朝から晩まで地球温暖化に関する番組を放送していました。
地球温暖化の原因は人類の文明活動によって大気中の二酸化炭素(CO2)が増加したせいであり、温室効果ガスの排出削減が国際社会の緊急課題である…日本のマスメディアはどこも同じ態度です。

しかしながら科学の世界では、地球温暖化の原因がCO2で決着がついたわけではありません。
このところ地球温暖化CO2主因説に対する懐疑論が目につくようになってきました。



地球温暖化は止まらない
S・フレッド・シンガー デニス・T・エイヴァリー 著

地球の歴史はこれまで、温暖化と寒冷化を繰り返してきました。
南極大陸やグリーンランドの氷床コアは、過去数十万年もの気候の変化を刻んでいます。そこから明らかとなったのは、地球には約1500年の気候周期があることでした。
地球に気候周期をもたらすのは、太陽の活動だと考えられます。太陽の活動に1500年周期はありませんが、87年と210年の周期があり、この二つを組み合わせた1470年周期が気候変動とほぼ一致するのです。

歴史時代に入ってからも、人類は周期的な気候変動を経験しています。
紀元前200〜紀元600年頃の温暖期は、ローマ帝国が繁栄しました。
600〜900年頃は暗黒の寒冷期と呼ばれ、民族の大移動によってビザンツ帝国は衰退しています。
900〜1300年頃の中世温暖期は、グリーンランドに文字通り緑があふれ、ヴァイキングが積極的に入植していた時代です。
1300〜1850年の間には、二度の小氷河期が訪れました。
いずれの時代も、温暖期には文明が発展し寒冷期には衰退しています。

このように過去の温暖期や小氷期の存在は、科学的に確かめられています。
ところがIPCC第3次報告書に採用された気候学者マイケル・マンの気温グラフは、近年になって急激な上昇カーブを描いていました。まるでホッケースティックのように。
マンのグラフに対し、過去の気候変動を意図的に無視しているとの批判が出されました。これがホッケースティック論争です(IPCC第4次報告書では訂正されています)。

地球温暖化が一転して、急激な寒冷化をもたらすとの説もあります。
確かに過去一度、このような現象が起きました。今から1万2千年前のヤンガードライアスは、温暖化によって融け出した北極の氷が、北大西洋海流を不安定化させたのだと考えられています。
ただし、この時は氷河期からの温暖化であって、現在の地球には当時のように大量の氷床はありません。したがって映画『デイ・アフター・トゥモロー』のような、ヤンガードライアスの再現は有り得ないのです。

過去の温暖化の原因が、化石燃料消費によるCO2増加であるはずがありません。
産業革命以前に大気中の0.028%だったCO2は、現在では0.038%に増加しています。では、それによって地球の気温はどれだけ上昇したのでしょうか?
最大の温室効果ガスはCO2ではなく、実は水蒸気です。本書はCO2の増加は地球温暖化の遅行指標であり、むしろ気温の上昇によって増加したのだとします。
また都市部のヒートアイランド現象が、観測気温を大きく上昇させていることも忘れてはなりません。

メディアの多数派は、地球温暖化CO2主因説です。
しかし科学の真理は、多数決で決めるものではありません。
地球が太陽の周りを回っていると考えたのがガリレオ・ガリレイ一人だった時代でも、正しいのは彼でした。

(続く)


※注意事項
このエントリでは、地球温暖化CO2主因説・京都議定書に対する懐疑論を紹介しています。主旨にあわないトラックバックは承認いたしませんので、ご了承ください。


ラベル:地球温暖化
posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 03:15| Comment(6) | TrackBack(0) | 自然科学交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
温暖化ホラー論者や温暖化懐疑論者の両方に、私は中立的に悪口を言いたい思っています(笑)。

最近出た東京工業大学の丸山教授の地球温暖化・懐疑論本については、自分のブログにトンデモ本という分析レポートを書きました。
反響はゼロです(笑)。

『地球温暖化は止まらない』を読んでも、1500年周期説に納得できません。
「そんな周期、本当にあるの?」と懐疑的な気分です。

地球温暖化については、いろんな掲示板&ブログで議論しましたが(荒し回りまわった?)、その結果得た感想は・・・・気温の変化は複雑怪奇、魑魅魍魎で。原因の特定は現時点では不可能といことです。
Posted by ディテクティブ太郎 at 2008年06月26日 15:12
ディテクティブ太郎様

地球の気候に太陽活動は大きな影響を及ぼすはずですが、気候変動に1500年周期があると言われても、にわかには納得しがたい…
人類の文明活動によってCO2の排出は増えているが、大気中のわずか0.03%の気体による温室効果がどの程度なのか、ハッキリしない…

気候のメカニズムは、あまりにも巨大で複雑怪奇。
だからこそ、人間が気候変動をコントロールできるという思い上がりを捨てて、食糧危機や感染症対策などの実効的な政策に力を注ぐべきでしょう。
Posted by 管理人 at 2008年06月28日 23:04
こちらのHNでコメントします。
アマゾンの感想の方はookuboに変更しました。
ところで、本屋でこんな本を発見しました。

http://www.amazon.co.jp/%E5%AF%92%E6%9A%96-700%E5%B9%B4%E5%91%A8%E6%9C%9F%E8%AA%AC-%E8%A5%BF%E5%B2%A1-%E7%A7%80%E9%9B%84/dp/4569701698


なんと1974年に出た本の改訂版だそうです。
著者は大正2年生まれだそうです。

S・フレッド・シンガーも、かなりのお年ですけど・・・。
Posted by ディテクティブ太郎 at 2008年08月01日 19:01
ディテクティブ太郎様

寒暖の周期が700年なら、最暖期から次の最暖期までは1400年。
1500年周期説とほぼ一致しますね。
地球には、過去の気候変動の歴史を物語る証拠が数多くあるようです。
今になって1974年刊行の本の改訂版が出るとは、現在の地球温暖化狂騒曲がいよいよ聴くに堪えなくなってきた証でしょうか。

現代は人類の文明活動の影響(ヒートアイランド、温室効果ガスの排出、森林の減少など)がありますから、地球の環境変化をすべて自然の変動周期で片付けるわけにはいきませんが、地球温暖化は二酸化炭素だけでは解明できないという事実を多くの人に共有してもらいたいですね。
Posted by 管理人 at 2008年08月03日 01:05
丸山茂徳の『科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている』 (宝島社新書)では、55年周期というのを提示しています。
太陽11年周期の5回分です。
Posted by ディテクティブ太郎 at 2008年08月15日 22:14
ディテクティブ太郎様

太陽黒点の55年周期は、いわゆる「吉村サイクル」ですね。

太陽の55年周期は景気循環の「コンドラチェフの波」、11年周期は「ジュグラーの波」に相当するとの説を読んだことがあります。
Posted by 管理人 at 2008年08月16日 21:19
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。