2008年11月24日

お金の価値はどこにある

アメリカのサブプライムローン崩壊に端を発した、世界金融危機。失われた資産は1兆4千億ドルにも達する(ゴールドマンサックス)そうです。
あっという間に弾け飛んでしまった、世界中の膨大なお金。文学部出身である私は、経済・金融政策よりも、そもそも「お金とはナニモノなのか?」に強い興味があります。



貨幣の経済学 岩村充 著

本書は、お金=貨幣とは何か、貨幣の価値はどこから生まれているのか、基本に立ち返って考えようとの主旨です。
まずは貨幣の起源から幕末の日本を襲ったインフレ、金本位制の時代を経て現在の変動相場制に至る、お金の歴史が語られます。
お金の価値とは、全くのバブルに過ぎないのでしょうか。それとも社会には、お金の価値をつなぎとめるアンカー(錨)のような存在があるのでしょうか。
お金の価値の拠り所となるものとして、金や土地や株式などが候補に挙げられます。そして最終的には財政(具体的には国債)こそが貨幣価値のアンカーであるというのが、本書の主張です。

わが国は600兆円もの国債残高を抱えています。このままでは日本国は破産してしまうのでしょうか?
本書の回答は「NO」です。政府の財政力が不十分なら、国債の価格は下落します。国債の実質価値が値下がりするということは、貨幣価値の低下を意味します。貨幣価値の低下とはイコール物価の上昇であり、国の財政力に不安が生じたときに起こるのはインフレであって、国家の倒産ではないのです。
ただし国家が倒産しないのは、国債が自国立て通貨である場合に限ります。外貨建て国債は、その国の財政不安から通貨価値が下落しても、実質返済負担は変わりません。外貨建て国債を大量に発行している国は、税収不足に陥ると破綻します。

麻生内閣は景気対策として、すべての国民に総額2兆円の定額給付金を支給することを決めました(具体的な支給方法や高額所得者への給付をどうするかで、もめていますが…)。一人当たり1万2千円(子供と高齢者は2万円)、果たして効果はあるのでしょうか?
ここに「マイナス金利の貨幣」というアイデアがあります。時間が経つと価値が減少していくお金で、もともとは「地域通貨運動の教祖」シルヴィオ・ゲゼルが提案したものです。単なるバラマキでは貯蓄に回ってしまうお金も、時間とともに価値が下がるのであれば、価値があるうちに使わざるをえません。
ゲゼルは紙幣にスタンプを押すことでマイナス金利を実現しましたが、現代には電子マネーというものがあります。電子マネーならば、貨幣そのものにプラスでもマイナスでも、自由に金利が付けられます。
自然利子率(モノの価値)がマイナスになった時は、名目金利(貨幣の価値)をマイナスにすることで、流動性の罠(金利が一定水準を下回ると、いくら貨幣の供給を増やしても消費や投資が増えない)を回避することができるというのです。

本書は経済学を学んだことがない人にでも、インフレやデフレのメカニズムが解りやすく書かれています。
ただ、文末の記述は「思っている」「考えている」が多くて、金融理論には確たるセオリーはないのかな?とも感じました。

最後まで読んでも私には、やはりお金の価値とはバブルではないかとの疑念は晴れませんでした。
ヒトはなぜお金(マネーおよびゴールド)に魅せられるのか?
実は経済そのものが、人類が生み出した巨大なバブルではないのか?
…文学的な問いには、そう簡単に解答を得られそうにありません。

(11月17日読了)


マイナス金利については、池田信夫氏が論じています。
定額給付金を「マイナス金利」にする方法
デフレとマイナス金利
一方、池田氏の論敵である山形浩生氏は、Amazonのレビューで本書を☆一つと酷評しています。
マイナス金利かインフレターゲットか、この論争の行方やいかに…


posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 19:43| Comment(26) | TrackBack(0) | 政治・経済交遊会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
経済学はチョー難解です。
かのアインシュタインも理解できないと言ったそうですから。

一応、私は経済学者の末席にいるつもり(大学に籍を置いてませんが)なので・・・。

貨幣についての抽象論は、岩井克人の『貨幣論』(ちくま学芸文庫)や今村仁志の『排除の構造』(ちくま文庫)が難解ですが、真面目に考えています。
今村仁志には『貨幣とは何だろうか』 (ちくま新書) という本がありますが未読。

貨幣論とは関係ないけどヤマガタ先生の岩井教授批判

http://cruel.org/cut/cut200508.html

地域貨幣は、負け組になった地域の救済策だと思うんですけど。
その街や村だけで使える貨幣を作って、商品の流通をよくするわけです。
TVゲーム内だけで使えるお金と一緒です。
その地域だけで使えるというのがポイントなのです。

駄目な例

http://www.kanshin.com/keyword/202535

景気刺激策の交付金は使って貰わないと困るので、制限時間を設けるのはいいアイデアだと思います。




抽象論ではない現実の日本の貨幣論は、異端の元財務官僚の高橋洋一先生の本がオススメです。
本屋で平積みです。



インタゲ論の理屈は簡単です。
デフレをほっとくと悪循環になるから、政府がなんとかすべきということです。



>「自然利子率(モノの価値)がマイナスになった時は、名目金利(貨幣の価値)をマイナスにすることで、流動性の罠(金利が一定水準を下回ると、いくら貨幣の供給を増やしても消費や投資が増えない)を回避することができるというのです。」

この文章は、経済学を学んだ私から見ると、????なんですけど。

参考

http://allabout.co.jp/finance/assetmanagement/closeup/CU20040305A/
Posted by おおくぼ(アマチュア経済評論家) at 2008年11月25日 12:05
定額給付金のアイデアは、インタゲ論と同じです。

インタゲ論は、デフレの悪循環を壊すために・・・

お金を沢山刷る → お金を国民に配る → 国民は短期間の内に消費する → デフレが終わる

という理論です。
でも今回の定額給付金は一人当たりの額が小さいし、現場も混乱するので、うまくいくかは大いに疑問です。
12ヶ月連続で、給付するとかしないと効果でないかもしれません。 
また12ヶ月連続給付を約束しても、麻生内閣が途中で無くなる可能性が高いですけど・・・。
(^^;)
Posted by おおくぼ(アマチュア経済評論家) at 2008年11月25日 19:17
アマチュア書評家の当blog管理人でございます(笑)

「自然利子率がマイナスになれば名目金利をマイナスにするのも問題でなくなります。つまり流動性の罠の問題も解消できるわけです。」(『貨幣の経済学』259P)
本書では、自然利子率を現在の財と将来の財との交換比率、名目金利を現在の貨幣と将来の貨幣の交換比率であると説明しています。そして自然利子率を中央銀行は操作できないが、名目金利になら介入できる、それが金融政策であると。

さて、私は以下のように解釈しました。
実質金利=名目金利−物価上昇率であるから、物価上昇率がマイナスなら政策金利がゼロであっても実質的な金利は上昇しています(マイナスのマイナスはプラス)。
ところが名目金利は、ゼロ以下に下げることができません。
いくら紙幣を刷っても、期待インフレ率がマイナスで将来の金利上昇(ゼロ金利だから上がるしかない)が予想されるなら、貨幣の需要が増えるだけで、実物財の需要は増えないという意味かな…と。

消費が伸びない、世の中にお金が回らない、デフレスパイラルを解消するには、お金をたくさん刷って消費してもらうことです。
しかしバブル全盛期の日銀券発行高は20兆円だったのに対し、平成不況下には70兆円もの通貨を供給したのにインフレは起こりませんでした。
私はインフレターゲットを支持しますが、本書を読んで、ゼロ金利の場合にはインフレターゲットは無効ではないかと思うようになりました。
池田信夫氏の主張するマイナス金利についても、本書を読んだことで理解できました。

岩村充氏は、インフレターゲットはインフレ対策として有効なのであって、デフレ対策に用いるものではないと批判しています。
そして「デフレ対策として有効なのはデフレターゲットだ」と書いていますが、それをAmazonのレビューで山形浩生氏が「わけがわからない」と突っ込んでいました。

私は、日銀が利下げのタイミングを誤ったことが、平成不況の原因ではないかと思っています。結局、効果のないままゼロまで下がってしまいました。
故・渡辺美智雄氏は、当時の三重野康日銀総裁を「死刑に値する」と罵倒しました。

麻生内閣の掲げる2兆円の定額給付金は、一人あたりで1万2千円にしかなりませんから、効果は期待できません。
私だったら2兆円を使って、円売りドル買いの市場介入をして、株式相場を上昇させますが。
日本の実体経済が悪くないにもかかわらず、東京市場の株価が下落したのは、アメリカの金融不安で円高ドル安になって、輸出企業の業績悪化が懸念されたせいです。ドルが弱いと資金が商品市場に流れて、石油や原材料価格の高騰にもつながります。
もちろん、直接株を買ってもいいですけど。

もうひとつの景気対策は、消費税を一年間ゼロにして、一年後に引き上げることです。もの凄い駆け込み需要が生まれるでしょう。これは昔、栗本慎一郎氏が提唱していました。
Posted by 管理人 at 2008年11月25日 22:00
どうも、おおくぼです。

池田先生(学会でない方の)のブログでは、かなり無茶苦茶言われていますが、リフレ派は健在です。

私はヤマガタ先生の影響で、リフレ派の強い影響化にあります。
だから池田(信夫)先生を尊敬しながらも、いろいろ異論があります。

今回はリフレ派の紹介です。

でも2003年に出た名著『エコノミスト・ミシュラン』(太田出版)が絶版なのは何故なの?
経済学を学ぶ学生は必読です。

↓ 『不謹慎な経済学』 (講談社BIZ) の著者田中秀臣の書評 
http://blog.goo.ne.jp/hwj-tanaka/e/8d0dd3e413b294e2cba30893af6daee3

日銀の最大の犯罪者は、ハヤミさんなのです。
バブルは遅かれ早かれ弾ける運命でした。
旧大蔵の政策は酷すぎたけど・・・。
(^^;)

冬ソナ・オタクの田中秀臣先生のブログ
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/

田中先生は、『経済論戦の読み方』 (講談社現代新書) という本も出しています。


『経済学という教養』 (ちくま文庫)の著者で現代思想オタクの稲葉振一郎先生のブログ
http://d.hatena.ne.jp/shinichiroinaba/


『クルーグマン教授の<ニッポン>経済入門』(春秋社)の所収のクルーグマン教授の論文は、ヤマガタ先生のサイトで読めますが、本書はヤマガタ先生の詳しい解説つきです。

日経ビジネス人文庫の『クルーグマン教授の経済入門』と併せて読むと、理解が深まるでしょう。


『ダメな議論―論理思考で見抜く』 (ちくま新書)
飯田泰之:著も役に立つでしょう。

飯田先生のブログ
http://d.hatena.ne.jp/Yasuyuki-Iida/

飯田先生の更新は遅すぎるなあ〜。
Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年11月29日 15:50
資本主義は、成長することを前提に成り立っています。
したがって、ゆるやかなインフレは望ましい状態です。
逆にデフレになると、経済のパイは縮小します。

景気とは、文字通り「気分」です。
このたびの金融危機に始まる景気後退に、マスコミの責任はないのでしょうか?
東証株価の暴落を伝えるNHKのニュースを見ていると、影響のない人まで「節約しなければ」と思ってしまいます。
円高による輸出企業の採算悪化と株価の下落はしつこく報じられますが、円高によるメリットは全く論じられません。
NHKのニュースにどれほど影響力があるのか、わかりませんが…

最近では、来年1月のデトロイトモーターショーに複数の日本メーカーが出展を見送ったことが衝撃的に報じられましたが、これは何も驚くことではありません。
日欧のメーカーは、デトロイトモーターショーを重要視していません。
北米市場が主軸のポルシェですが、既に今年からデトロイトショーに不参加です。
日欧メーカーが力を入れているのは、ビッグスリーが牛耳るデトロイトショーではなく、大消費地であるロサンゼルスとニューヨークのモーターショーなのです。

金融危機の発端となったアメリカよりも、実体経済が悪くない日本の株価の方が、大きく値を下げています。
日本人は悲観しすぎで、アメリカ人は楽観しすぎ?
Posted by 管理人 at 2008年11月29日 23:21
おおくぼです。
株価や景気は「気分」に支配されます。
マスコミの影響はデカイです。

ライブドア&村上ファンド事件に関しても、マスコミの功罪は検証して欲しいと思ってます(マスコミ自身に)。



>「金融危機の発端となったアメリカよりも、実体経済が悪くない日本の株価の方が、大きく値を下げています。
日本人は悲観しすぎで、アメリカ人は楽観しすぎ?」

日本の株の市場は、外国人投資家が半分以上を占めているので、資金を得るために売りに出たんだと思います。



自分の部屋にある経済学の本をいろいろめくったら、素人には理解できない内容ばかりで驚きました。
池田氏の経済議論も庶民には理解不能だと思います。

アマゾンのレビューでは辛口評が多いですが、物凄く明快に語る人がいます。
カリスマ投資家の藤巻氏です。

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%9E%E3%83%8D%E3%83%BC%E3%81%AF%E3%81%93%E3%81%86%E5%8B%95%E3%81%8F%E2%80%95%E7%9F%A5%E8%AD%98%E3%82%BC%E3%83%AD%E3%81%A7%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B%E5%AE%9F%E8%B7%B5%E3%83%BB%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6-%E8%97%A4%E5%B7%BB-%E5%81%A5%E5%8F%B2/dp/4334975216/ref=sr_1_2/375-9655487-6826415?ie=UTF8&s=books&qid=1228049757&sr=1-2

橘玲と同じで、専門用語を使わずに明快に語っています。

>「消費が伸びない、世の中にお金が回らない、デフレスパイラルを解消するには、お金をたくさん刷って消費してもらうことです。
しかしバブル全盛期の日銀券発行高は20兆円だったのに対し、平成不況下には70兆円もの通貨を供給したのにインフレは起こりませんでした。」

これは藤巻氏の本で明快に説明してあります。
銀行と日銀で日本国債を買い合って、お金が企業や庶民にお金が廻ってこないからです。

高橋洋一先生の『日本は財政危機ではない!』も、専門用語が出て来ません。
こちらは回想というか体験談な語りですけど。
Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年11月30日 22:24
Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月01日 09:53
地球温暖化対策推進派には、今こそテレビで「金融危機大歓迎!景気後退はCO2削減の特効薬!」と不謹慎発言をしてもらいたいです(笑)

私はNHKのニュースしか見ていませんが、金融危機では不景気な話題ばかり拾い集め、殺人事件が起こると犯人や被害者のプライバシーを暴き、地球環境問題ではCO2を連呼する…という具合に、畳み込むように感情に訴えてきます。最近のNHKニュースは、完全にワイドショー化していますね。
奥田碩経団連名誉会長は、マスコミの厚労省報道を非難しましたが、不景気を煽る報道は非難しないのでしょうか?

テレビ朝日の『サンデープロジェクト』では、アメリカの高所得者向けの不動産価格は、金融危機後も上昇し続けていると報じていました。不況を煽るのが大好きな日本のメディアでは、あまりこういった話題は採り上げません。「日本人は悲観しすぎ、アメリカ人は楽観しすぎ」は、この日の田原総一郎氏の発言です。
「日本人は貯蓄しすぎ、アメリカ人は消費しすぎ」とも言えますね。

日本が超・量的緩和をしたのにバブルもインフレも起こらなかったのは、海外投資家が円安・ゼロ金利の日本で資金を調達して、アメリカで住宅バブルを起こしていたからだとか(『池田信夫blog』では、このような解説だったような…)。
池田氏の放言といえば「1億人の知的水準の平均値は、当ブログの読者には想像もできないぐらい低い」というのがありました。
私のように知的水準の低い人も、読んでいますが…(笑)
Posted by 管理人 at 2008年12月01日 23:25
アマチュア経済評論家のおおくぼです。
私はテレビはバラエティ番組ばかりで、ニュースはほとんで見ません。家族がニュース番組にしている時だけ、仕方なしに見ています。
(^^;)
ニュース情報の収集は、週刊誌や月刊誌などの雑誌がほとんどです。

株の雑誌を読むと、「金融危機だからこそ、儲けるチャンス」と言った不謹慎な内容が掲載されたりします(笑)。



池田氏は、世界最高のレベルを目指していると思うのですが、私には強引なこじづけや、その場その場の臨機応変な批判と解説、私怨としか思えない悪口が多い気がします。
それらを割り引いても優れているというか、それらがあるからこそ面白いんですけど・・・。
(^^l)

インタゲ論に関して言えば、池田氏は難しく考えすぎです。
コメント欄で、別な方がインタゲ(政府や中央銀行がインフレ目標を設置すること)は、インフレを調整するためだと指摘してますが・・・。
これは、インタゲがデフレ脱却の方法であることと矛盾しません。
むしろ密接な関係があるというか、それが肝なんです。
「みんなにこれからインフレになると信じさせること」が必須なのです。
長い不況の原因の一つは、日本政府や中央銀行がインフレに対してネガティブな態度をとったことにあるのです。
デフレが続くとみんなが思うから、デフレが続くという感じで、株バブルや住宅バブルと同じ構造なのです。



火曜発売の『週刊朝日』には「日本経済こう治す」という内容が掲載されています。
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=9953

その中に・・・
「ただちに金利をゼロにし 埋蔵金20兆円を給付せよ」
▼田中秀臣(経済学者)
があります。

また『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)の著者の
「実体経済主役に戻すため 金融資本は自壊しかない」
▼小幡 績(経済学者)
もあります。
『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)は、池田氏のブログでも紹介されて、ご本人がコメント欄に登場してました。

小幡氏のブログ
http://blog.livedoor.jp/sobata2005/
Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月02日 19:47
追記

>「日本が超・量的緩和をしたのにバブルもインフレも起こらなかったのは、海外投資家が円安・ゼロ金利の日本で資金を調達して、アメリカで住宅バブルを起こしていたからだとか(『池田信夫blog』では、このような解説だったような…)。」

ジャパン・マネーが、海外の投資家の資金源になってたことは事実ですね。

ところで池田氏から見ると、ヤマガタ氏や切込隊長のレベルは想像もできないほど低んでしょうか(笑)。

最近、隊長のブログで池田氏が話題になってました。

http://kirik.tea-nifty.com/diary/2008/11/post-48eb.html
Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月02日 20:36
私がインフレ政策を支持する理由は、シンプルです。
・物が売れる→物価上昇→収入増加→さらなる消費拡大
一方、デフレは危険な悪循環を引き起こします。
・物が売れない→物価下落→収入減少→さらに消費が落ち込む
「収入が減っても、物価が下がれば同じ」だと考える人もいるかもしれませんが、デフレになっても借金やローンの残高は減りません。
先に述べましたように、資本主義とは成長することで成り立っており、ゆるやかなインフレは健全な経済状態です。インフレに対してネガティブな印象を持つのは、ジンバブエのような状態を想像するからでしょうか?

岩村充氏も、インフレターゲットはインフレ状況下においてインフレ率を制御するための方策であって、デフレ対策に用いるものではないと書いています。
自分が考えていたことと反対の立場の本を読むのも、面白いです。岩村氏の本を読んで、マイナス金利という考え方があることを理解しました。

景気を良くする方策として、ブームを仕掛けるというのはいかが?(笑)
ただ、映画や音楽やキャラクターなどのコンテンツ商品がヒットする状況は、高額商品の消費が低調なことの裏返しかもしれませんが。
大量消費は地球環境にはマイナスですが、実物財ではなく、金融商品やコンテンツ商品が大量に売れるのなら、経済成長と省エネルギーを両立できます。
それはバブルじゃないかって?
いいんです。景気なんていうのは文字通り気分、バブルなんですから。

「金融危機だからこそ、儲けるチャンス」は、べつに不謹慎ではありません。安い時に買って、高くなったら売るのは、投資の常識。むしろ市場を活性化させる、健全な発言です。
Posted by 管理人 at 2008年12月03日 22:16
経済というのは、株価と同じで、人の心理に左右されやすいのです。
経済学とは、複雑な数式を使っても、人の心理の研究なのです。



私は長期のデフレには反対です。
短期的なデフレなら、刺激になっていいかもしれません。
お金が紙切れ扱いになるハイパー・インフレは問題外ですが、ゆるやかなインフレが望ましいです。



政府がブームを仕掛けるのは、フィクションではよくあるアイデアかもしれません。
陰謀論などは、政府がブームを仕掛けたと考えるのでは?
現実には、うまくいかない場合が多い気がします。
切込隊長の『投資情報のカラクリ』にも、そんな例が出て来ますし、ヤマガタ先生もバカにしてた気がします。



公共事業というのは、ブームを作ろうとする試みだとは思いますが、不必要な箱物が全国にたくさん出来たりするんですけど・・。

(^^;)



あまり指摘されないことですが、トンデモ本は勉強になるのです。
正統な教科書より、トンデモ本の方が学習効果が高い気がします。


Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月04日 09:13
イケダ氏と田中秀臣氏の最近のブログの内容を見ると、完全に経済政策で対立していると思います。

ただイケダ氏の「近隣窮乏化の誘惑」を読むと、自分の説に都合のいいデータしかもってこないのでは?と思ってしまうんです。
でもイケダ氏の言うことも一理はあるんですけど。
(^^;)
Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月06日 18:18
景気は文字通り気であり、経済は人の心理に左右されます。
不景気を煽るマスコミの責任は重大です。
そして、マーケットに前向きなメッセージを発することのできない、政治にも問題があるでしょう。
例えば、急激な円高が日本の株価や企業業績に悪影響を与えるなら、市場介入するしないに関わらず、首相は「急激な為替相場の変動は好ましくない」とのコメントを出す。首相が経済に強い関心を持っていることを国内外に示せなければ、人々は政府の景気対策への期待を持てません。

景気を良くするためにブームを仕掛けるというのは、政府にそうしろと言っているのではありません。
それは民間企業(個人)の役割です。おおくぼ様や私が、インターネットを使って何か流行を発信してもいいのです。
正論であれトンデモであれ、求められているのは市場への前向きなメッセージです。

増税が駆け込み需要を生み出すという言説がありますが、現状では将来の負担増への不安から、かえって消費を冷ます懸念があります。
私は消費税を1年間限定で3%に引き下げてから、再び5%に引き上げることを提案します。
年金の安定的な財源確保や財政の健全化のために消費税率10%が必要であるならば、1%ずつ税率を引き上げるべきでしょう。
ただし税率を上げる前に、税の捕捉率を上げてもらいたいですね。
Posted by 管理人 at 2008年12月07日 00:03
漫画で読む高橋洋一(リンク先の下の方です)

http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/searchdiary?word=%b9%e2%b6%b6%cd%ce%b0%ec


アメリカはリフレ対策

http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20081217

イケダ氏のリフレ派嫌いの研究

http://d.hatena.ne.jp/Baatarism/20081014


でも、かつてイケダ氏は、高橋洋一を絶賛してました。

その1

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/dfb6e8efa8002c89dbdfbb3b654fd58a

その2

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/e1ea82bd456c297583be2d882e6b7296
Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月17日 21:28
池田信夫氏は、政府や日銀にインフレ期待を作り出すことはできないとして、インフレターゲットを批判しています。
では、国民にインフレ期待を醸成することができるのなら、インフレターゲットは有効だということになるのでしょうか…

相変わらず「マスゴミ」は不況を煽っています。
普段はモータースポーツに全く無関心なメディアが、ホンダのF1撤退やスバル・スズキのWRC撤退を大々的に報道しましたが、こういうニュースは全く注目されませんでした。↓
ホンダの10月の世界生産は過去最高(11月27日) http://response.jp/issue/2008/1127/article117045_1.html
Posted by 管理人 at 2008年12月20日 22:47
今、本屋に置いてある月刊誌『VOICE』には・・・<地球温暖化からクルーグマンまで一挙に語る!日本を元気にする30冊>
鼎談:宮崎哲弥/山形浩生/若田部昌澄

・・・が掲載されています。

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/76a9bbd03a667376af8fbaf377c067f4



>「では、国民にインフレ期待を醸成することができるのなら、インフレターゲットは有効だということになるのでしょうか…」

日銀の影響力はデカイのです。
大事なのは積極的かつ持続的に行うとアピールすることです。
そうしないと日銀は信頼されません。

ところでゼロ金利が効果がないのは、デフレが続くと予測されるからです。
名目でゼロでも、デフレが続くなら借りる人は少なくなります。
だからゼロ金利政策は、インフレ目標とダブルでいかないとダメなのです。
あとお金を沢山刷っても、消費されなければ効果はありません。
国債を買ったり、貯金したのでは効果ありません。
商品が売れなければ、会社は赤字です。
日本政府や日銀は、商品が売れまくって、会社が設備投資したいと思わせないとイケナイのです。
実は、経済の理屈は、経済学を学んだことのないフリーターや派遣の人でもわかるんです(もちろん経済学を学んだことのあるフリーターや派遣の人達もいますけど)。



Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月23日 12:24
なにかと評判の悪い定額給付金ですが、国民の多くが「1万2千円もらったら何か買おう」と考えるなら効果はあります。
池田信夫氏は、定額給付金を「国民がバカであればあるほど効果が高い愚民政策」と評しています。
http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/7b23d61878dcbf6ad900123f5f3a7186
とは言え、日本のGDPの約6割を占める個人消費を支えているのは、ほんの一握りの経済学者ではなく、大多数の経済学を学んだことのない国民です。

ゼロ金利でも、デフレ下では実質金利はプラスです。
採るべき道はマイナス金利?、それともインフレ目標?
国民の心理を、インフレ期待に誘導することは可能なのか?
国民に期待を持たせる政策や発言が、政府や日銀には求められます。

ところで『Voice』の記事を紹介するのに、わざわざ宮崎氏や山形氏に批判的な池田氏のblogをリンクするのは何故?(笑)
http://www.php.co.jp/magazine/voice/
Posted by 管理人 at 2008年12月23日 21:22
>「ところで『Voice』の記事を紹介するのに、わざわざ宮崎氏や山形氏に批判的な池田氏のblogをリンクするのは何故?(笑)

それは『Voice』の鼎談を読めばわかると思います。
イケダ氏の名前は出て来ませんが、辻説法師こと宮崎氏は辛口です。
Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月24日 04:38
たしか呉智英先生は、論争は問題点を明確にするので、大いに結構と書いていたと思います。
哲学者・永井均は『<子供>のための哲学』で、哲学とは「敵と味方が完全に一致する」と書いてました。
実際の哲学者の論争では、敵は敵でしか有り得ない場合がほとんどですけど・・・。
Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月24日 14:31
リフレ派の田中先生の最新記事です。

http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20081224

コメント欄にはヤマガタ氏が・・
Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月24日 14:47
ヒロ・ヤマガタ氏(画家でない方)は、基軸通貨なんていらないと書いてますね。
ドルが今後も基軸通貨たりえるかはともかく、政局が混迷している日本よりも、金融危機の震源地であるアメリカの方が、意外と早く景気回復しそうな気がします(笑)

池田信夫氏は、デフレは不況の原因ではなく結果なのだから、インフレターゲットはナンセンスだと批判しています。
しかしながら、デフレは放っておくと経済がどんどん縮小する最悪の状態です。デフレスパイラルをどこかで断ち切らねばなりません。
不況の原因を取り除く外科手術をするにしても、患者の体力が落ちている状態では危険です。インフレという栄養を補給しながらすべきでしょう。
池田氏は、日本が不況に陥った原因を、円安バブルの崩壊だとしています。では、不況の原因を取り除くことが景気対策なら、為替相場を円安にすることが「正解」なのでしょうか?
世界の為替相場を円安に誘導(円安ターゲット?)することは、日本国内でインフレ期待を起こすことよりも、はるかにナンセンスだと思います。
(もちろん池田氏は、そんなことを言わないでしょうが)

今朝の新聞で高橋洋一氏は、政府は紙幣を刷って国民に配るべきだと書いていました。今はインフレよりもデフレが心配だとも。
100年に一度の危機には、100年に一度の奇策で応じるのも悪くないでしょう。
紙幣を刷るにも配布するにもコストはかかりますが(壱万円札の原価は約20円)、それで税収が増えればシニョレッジ(通貨発行益)になります。
理想は電子マネーで支給して、有効期限は1年以内。電子マネーが嫌な人には、銀行の窓口で現金への換金にも応じるが、その場合は半額にするとか。

もちろんバラマキの効果は長くは続きませんから、新たな市場の開拓(新エネルギーの開発、農業や通信事業の自由化など)や投資減税などの産業振興策を、インフレターゲットと並行して推し進めるべきです。
Posted by 管理人 at 2008年12月25日 22:14
月刊誌『諸君!』の最新号です。

http://www.bunshun.co.jp/mag/shokun/


「金融引き締めの罠 日銀よ、まだ愚策を繰り返すのか」
高橋洋一

立ち読みでもいいですから、必読ですね。

Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月27日 17:21
『諸君!』2009年2月号、高橋洋一氏の寄稿を読みました。
現在の不況が、2006年のゼロ金利政策解除によってもたらされたとの説には…「???」
ただし、日銀はこれまで利上げ・利下げのタイミングを外し続けてきたと思います。

日銀の独立性とは手段の独立性であって、目標の独立性ではないとする高橋氏の主張に納得です。
日銀が政治家の圧力に左右されては困りますが、政治と目標を共有することは大切だと思います。日本は民主主義国家であり、金融政策は国民経済のためにあるのですから。
高橋洋一氏が日銀総裁になれば、平成の高橋是清になるか?

異常な金融緩和は異常な結果(バブル)を生むとの批判がありますが、私はバブルが悪いとは思っていません。経済のパイが大きくなれば、みんなが幸せ(笑)。
省エネ技術や医療技術が進歩するのも、現世利益に結びつかない基礎研究ができるのも、経済に余力があってこそ。
一方で私は、もう経済成長なんてしなくていいとも思っています。地球の資源は有限ですから。

『Voice』2009年1月号も読みました。
パソナグループの南部靖之氏は、私の学生時代のレポートみたいなことを書いていました。若者を農業会社のサラリーマンにして、DCブランドの作業衣を着せるなんて、全く同じです(笑)
土地の狭い日本はビルのような高層農場で作物を育てればいいし、農業の担い手は農家でなくてもいいのです。農業会社の社員が、自分の担当作業だけをマニュアルに従ってやれば。
一方で、カリスマ農家による自然と触れ合う農業も残すべきです。高付加価値・少量生産作物には、高くても買い手はいます。
Posted by 管理人 at 2008年12月28日 23:33
高橋洋一先生の新書はいいですね。
イケダ先生は辛口書評ですが、私は星5つです。

http://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/da64d8628af2b3d9223f3699d4b2401b

>「世界の為替相場を円安に誘導(円安ターゲット?)することは、日本国内でインフレ期待を起こすことよりも、はるかにナンセンスだと思います。」


私は、藤巻健史先生の『1ドル200円で日本経済の夜は明ける』(講談社:2002年発行)の強い影響を受けています。
だから、インフレ目標&ゼロ金利&円安誘導でいくべきだと思っています。
円安になれば、日本の商品が海外でたくさん売れる可能性が高まり、そうすれば国内の雇用は増え、給料もアップします。

>「『諸君!』2009年2月号、高橋洋一氏の寄稿を読みました。
現在の不況が、2006年のゼロ金利政策解除によってもたらされたとの説には…「???」」

アメリカのサブプライムローンの日本被害額は、現時点では小さいのです。
これから本格的に出てくる可能性が大です。


Posted by アマチュア経済評論家 at 2008年12月30日 07:36
私は、いろんな論説の主張をミックスした「いいとこどり論」です(笑)
いま日本が不況に陥っている原因は、アメリカの金融危機に連動した株価の暴落と、急激な円高(と海外市場の縮小)による輸出産業の業績悪化だと考えています。
ただし、日銀が利上げ・利下げのタイミングを誤り続けてきたという高橋洋一氏の主張は、全面的に同意。インフレターゲットは、基本的に支持します。
一方で、金融政策ではなく新たな市場の開拓こそが景気対策だとする、池田信夫氏の主張も尊重します。定額給付金をマイナス金利にするアイデアも、高く評価します。

日本の金融危機がこれから本格化するかどうかは判りませんが、アメリカ経済の方が早く立ち直ったら、日本経済の対米輸出依存体質は当分のあいだ改まりそうにないですね…
Posted by 管理人 at 2008年12月31日 01:05
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