2011年02月12日

この国のカタチ。(後編)

建国記念日に賛成であれ反対であれ、年に一度、2月11日は、この国のカタチを考える一日にしたいですね。
NHKの番組では、菅直人総理大臣が唱える「平成の開国」の是非を問うていました。
NHK 解説委員室双方向解説『どんな国を目指すのか?〜「平成の開国」の行方〜』
指導力がない、マニフェストが破綻しているなどと批判の多い菅総理ですが、中味はともかく「平成の開国」や「税と社会保障の一体改革」といった“この国のカタチ”を問う姿勢は、評価して良いと思います。少なくとも、日によってコロコロ発言が変わり、日米関係を壊しただけの鳩山由紀夫前総理よりはずっとマシです。
しかし、冒頭の挨拶から下を向いて原稿を読んでしまうのは、なんとかならないでしょうか…
(中華人民共和国の胡錦濤国家主席との会談)

巨額の財政赤字を抱える日本の国債の格付けが、とうとう引き下げられました。それでも長期金利が上昇しないのは、日本の消費税率が低い(増税による財政再建の余地がある)からでしょう。
ただし増税する前には、国会議員と国家公務員の給与削減はもちろん、高速道路の無料化、所得制限のない子供手当、農家の戸別所得補償といった無意味なバラマキを止めることが絶対条件です。
近い将来、消費税が10%になるのは必至でしょうが、生活必需品を非課税(または別税率)にするのは反対です。生活必需品と贅沢品の区別を、一体誰が決めるのでしょうか。二重の税率は、新たな利権の温床になるだけです。そもそも税制は、シンプルであることが第一。税制がシンプルになれば役所の仕事は減り、政治も経済も効率化されます。税の捕捉率も上がるでしょう。

消費税が10%になっても、食料価格を大幅に引き下げる方法があります。それは農林水産省を廃止することです。余計な農業保護がなくなれば、食料価格は下がり、財政支出を削減できます。これぞ最強の景気対策ではありませんか。
日本の食料自給率の低さ(カロリーベース40%)が問題にされますが、金額ベースでは70%あります。ただ、食料の安定供給が確保されているなら、自給率なんてどうでもいいです。
それでも不測の事態に備えて、コメだけは自給率100%を維持しても良いでしょう。専業農家に限ってなら、所得補償をしても良いと思います。それでも農林水産省は必要ありません。その仕事は経済産業省がすれば良いでしょう。
そもそも、これまで政府がやってきたことは農家の保護であって、農業の保護ではなかったと思います。「農家栄えて、農業滅びる」では本末転倒です。

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)への参加には、農業保護の立場から根強い反対があります。今朝のNHKの番組でも、農業と工業は違うとしてTPPに反対する視聴者の意見がありました。
農業とは、食料を生産する工業に他なりません。しかしながら、食は経済効率だけで語るべきものではなく、農業にノスタルジーを求める心情は理解できます。それならば、農薬や化学肥料を使わず、里山の風景を保全し、伝統的な農村社会の民俗を継承する農家を、農業としてではなく重要無形文化財として保護すれば良いのです。農業を神聖視する消費者は、どんなに高い作物でも買ってくれるでしょうから、税金を投入して保護する必要はないかもしれませんね(笑)
日本の高品質な農作物を輸出するチャンスとして、TPPへの参加を歓迎する農家もあります。TPPへの参加が良いのか、個別に二国間でFTA(自由貿易協定)を結ぶのが良いのかは、専門家の判断に任せます。

平成の開国によって、移民の受け入れの是非も問われるでしょう。
日本人でありながら反日的な言論人よりは、日本が好きで、日本語を話し、皇室の存在に理解を示す移民を、目の色・肌の色が違っても日本人として認めたいと思います。

【不純文学交遊録・過去記事】
この国のカタチ。(前編)

【送料無料】「食料自給率」の罠

【送料無料】「食料自給率」の罠
価格:1,575円(税込、送料別)




posted by 【電脳呆人】不純総合研究所 at 00:53| Comment(6) | TrackBack(0) | 不純総合研究所 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
外国人看護師 日本語を非関税障壁にするな
厚生労働省は26日、経済連携協定(EPA)のもとでインドネシアとフィリピンから受け入れた外国人看護師のうち3人が、日本の看護士国家試験に合格したと発表した。
合格したのはインドネシア人2人とフィリピン人1人で、受け入れ事業が始まってから初の合格者となった。しかし残りの251人は不合格となった。全員が母国ですでに看護師の資格を持っているので、日本語が壁になったとみられる。同じ試験を受けた日本人受験者の合格率は約90%だった。

我々日本人は、英語を通して世界中の人々に理解されている。
かな・漢字を通して理解を得ているわけではない。
我が国の開国は、英語を通して日本人が世界の人々から理解してもらえるかの努力に他ならない。
我が国民のメンタリティを変えることなく、ただ、法律だけを変えて交流したのでは、実質的な開国の効果は得られない。
この基本方針を無視すると、我が国の開国も国際交流もはかばかしくは進展しない。
この基本方針に関して、我々には耐えがたきを耐え忍びがたきを忍ぶ必要がある。

英米人は、「我々は、どこから来たか」「我々は、何者であるか」「我々は、どこに行くか」といった考え方をする。
我々日本人にしてみれば、奇妙な考え方であるが、彼らにしてみれば当然の考え方になる。
それは、英語には時制というものがあって、構文は、過去時制、現在時制、未来時制に分かれているからである。
3時制の構文は考えの枠組みのようなものとなっていて、その内容は白紙の状態にある。
その穴埋め作業に相当するものが、思索の過程である。

ところが、日本語には時制というものがない。
時制のない脳裏には、刹那は永遠のように見えている。
だから、構文の内容は、「今、ここ」オンリーになる。新天地に移住する意思はない。
思索の過程がなく能天気であるので、未来には筋道がなく不安ばかりが存在する。
TPPの内容に、行き着く先の理想と希望がないので改革の力が出せない。

必要なものは自分で手に入れるのが大人の態度である。
だのに日本人には意思がない。それで、意思決定はできない。無為無策でいる。
常に他力本願・神頼みとなる。
意思がなければ、意思疎通もはかどらない。それで、察しを遣う。
だから、日本人の独りよがり・勝手な解釈は避けられない。

http://e-jan.kakegawa-net.jp/modules/d/diary_view.phtml?id=288248&y=2009&m=11&o=&l=30






Posted by noga at 2011年02月12日 22:03
noga様、いらっしゃいませ。

最後の文は、なにがなんでも移民はダメのウヨク、日本の法律に守られながら売国的な言動を繰り返すサヨク、双方への皮肉です。

私は、日本の人口が減少しても構わないと思っています。
日本のようなエネルギーを大量消費する先進国の人口が減少すれば、有限な地球の資源の節約になりますし、ヨーロッパの主要国の人口は日本よりも少ないです。
Posted by 管理人 at 2011年02月13日 14:15
まず自給率の計算方法を変えるべきだと思います。



中国は日本と違い、食糧難になる可能性があります。

あと中国の富裕層は、日本の高品質な食料を求めていますが、規制が大きいため、自由に買うことができません。

規制が撤廃されれば、日本の中国向け食料輸出は大きく増えて、日本の農家は大きく変わると思います。

Posted by おおくぼ at 2011年02月13日 22:39
カロリーベースの自給率なんていう指標があるのは、日本だけだそうですね。
公式には存在しない外国の自給率を、わざわざ農林水産省が計算しているのだとか。
家畜の飼料だけでなく、生産にかかる石油や電力などのエネルギーまで考慮したら、日本の食料自給率はほとんどゼロです(笑)。

日本の農産物は、是非とも海外へ輸出すべきです。
絶対的な価格の安さだけが、輸出競争力ではありません。
農政は農家の保護のためでなく、農業の発展のためにあるべきです。
Posted by 管理人 at 2011年02月14日 18:23
神門善久:著『さよならニッポン農業』(NHK生活新書)を読んでいます。
自分のブログでも取り上げるつもりですが、凄い内容です。
Posted by おおくぼ at 2011年02月18日 20:37
その本は知らなかったのですが、農地に関する本のようですね。
Posted by 管理人 at 2011年02月19日 21:56
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。