2006年10月15日

スーパースターBest20

久しぶりの宇宙ネタです。
このたび交遊したのは『ミステリアスな宇宙』…なんとまあ、ありきたりなタイトル(苦笑)。



万人向けの初歩的宇宙入門書だろうと思って目次を見ると、オリオン星雲おうし座分子雲…といったユニークな天体の名前がズラリ。意外と面白そう。
この本は、世界中の天文学者が注目する代表的な天体20を解説したものです。文字通り、宇宙のスーパースター達ですね。

まずはオリオン星雲から。星雲の種類について、いきなり結構専門的な用語が出てきます。星雲(そして星団)のことをMナントカという番号で呼ぶことをご存知の方も多いと思いますが、このMはメシエの頭文字です。
メシエというのは人名ですが、ここでは一切解説なし。メシエについて語られるのは第17章かに星雲の項です。ちょっと不親切ではないですか?
ちなみにM1はかに星雲で、ウルトラマンの故郷M78星雲はオリオン座にあります。

20の天体の中には、私たちにとって非常に身近な太陽火星もあります。これらを最初に持ってきた方が、掴みとしてはいいと思うんですが…
最後の天体が宇宙背景放射というのは良いのですが、そこまで話を持っていく順番に難あり。

構成に文句を付けましたが、内容は良い本です。
例えば太陽についての章。太陽が一秒間に放出するエネルギーは、現在世界中で発電されている電気エネルギーの7000万年分(!)太陽が地球に与える影響がいかに大きいか、すごくよくわかる解説ですね。

宇宙は、新たな発見や事実の解明があるたびに、また新たな謎が生まれるのだそうです。ますます興味が尽きません。
あとがきでは、冥王星が惑星の定義から外れた、プラハの国際天文連合総会についても触れられています。

(10月15日読了)



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2006年10月01日

ダーウィンが来た!

生命の神秘に魅せられる人なら興味をもたずにいられない人物、進化論の提唱者チャールズ・ダーウィン



新書ながら、鮮やかなカラー写真の表紙が目を引きます。
ダーウィンの生涯をたどる旅、案内人は生物学者の長谷川眞理子です。
19世紀のイギリス。ダーウィンの生家は、イギリス上流社会のなかでも裕福でした。
ダーウィンは、生家の財産で一生働かずに研究を続けることができるか計算していました。
研究には自由な時間も必要。ダーウィンは結婚すべきか否か、その利点と欠点を書き連ねた表を作っていたそうです。
ちなみにダーウィンの妻・エマは、あのショパンから直接ピアノのレッスンを受けていました。
19世紀イギリス貴族の、優雅な生活が伝わってきます。

博物学は貴族の学問。
大英博物館の収蔵品は、植民地からの略奪品とも言えます。当時はまだ、奴隷制度もありました。
しかし、ダーウィン一家は自由思想の持ち主であり、彼自身奴隷制度に反対で、奴隷たちとも対等に付き合っていました。
人間と他の生物とを連続したものと見る進化論は、彼が育った自由な思想的風土から生まれたものだったのです。

ダーウィンといえば、やはり進化論の着想を得た軍艦ビーグル号での航海が思い出されます。旅のハイライトは、なんといってもガラパゴス諸島
巨大なゾウガメウミイグアナリクイグアナ、多種多様なクチバシをもったフィンチが有名です。9月24日放送のNHKの番組「ダーウィンが来た!」では、カツオドリの血を吸うバンパイア・フィンチが登場して、びっくりしました。
カラー新書ですから、ガラパゴスの珍しい動物たちの数々の写真を期待…しましたが、図鑑ではありませんので、動物たちの写真はそれほど多くはありません。
まあ、ビーグル号の航海はダーウィン73年の生涯のうち、5年ですから…

(9月26日読了)


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2006年09月26日

スーパーサウルスは存在し得ない?!…U

以前ご紹介しました、NHKスペシャル『恐竜VSほ乳類』の本。
実は2種類あるようでして、ひとつはご紹介済みの読み物、さらにもうひとつビジュアル版というものが存在します。


恐竜VSほ乳類



NHK「恐竜」プロジェクト編 / 小林 快次監修



ビジュアル版はサイズが大きく、NHKスペシャルの美麗で迫力満点なCGが、フルカラーで堪能できます。
あの、巨大なスーパーサウルスを存在たらしめた呼吸メカニズム=含気骨(空洞のある骨)による気嚢システムも、一目瞭然です。

恐竜はなぜ、巨大化の道を歩んだのか?
注目されている説は、大気中の酸素濃度です。
恐竜が誕生した三畳紀は、二酸化炭素が急増し酸素が半減したと考えられています。そんな過酷な環境に対応し、恐竜は気嚢システムを発達させました。
また、二酸化炭素が増えると植物の生長は促進されますが、栄養価は逆に低くなります。低栄養価の植物でエネルギーを獲得するには、大量に食べなければなりません。そうなると、大量の植物を消化するための長大な消化器官が必要です。必然的に体も大きくなります。

最新の学説を踏まえた恐竜とほ乳類の進化プロセスが、楽しみながら理解できてしまうオトナの絵本。
文字が大きく、漢字にはふりがな付き、ページ数も少ないので、お子様にもオススメです。

(9月25日読了)

【不純文學交遊録・過去記事】スーパーサウルスは存在し得ない?!
【不純文學交遊館】福井県立恐竜博物館
ラベル:恐竜
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2006年08月14日

スーパーサウルスは存在し得ない?!

幕張メッセで開催中の世界の巨大恐竜博2006には、体長33mにもなる史上最大の恐竜スーパーサウルスの全身骨格が展示されています。
スーパーサウルスが巨体を維持するためには、大量の酸素が必要です。しかし12mもの長い首から肺に酸素を送るには、時間がかかります。
スーパーサウルスはどうやって呼吸していたのか?
常識的に考えると、こんな巨大な生物は地球上に存在し得ません。

恐竜VSほ乳類



NHK「恐竜」プロジェクト編 / 小林 快次監修



TVをご覧になった方も多いでしょう。NHKスペシャル『恐竜VSほ乳類』の単行本です。
恐竜はなぜ絶大なる繁栄を遂げたのか。
我々の祖先である哺乳類は、どのように進化したのか。
カラーでわかりやすく解説しています。

スーパーサウルスの巨体を支えた呼吸の秘密は、骨の空洞だと考えられています。
空洞のある骨は含気骨と呼ばれ、恐竜以外では鳥類に見られる特徴です。含気骨は軽いだけでなく、鳥は骨の空洞を利用した気嚢という呼吸システムを持っています。気嚢による高い呼吸効率が、鳥の飛翔を可能にしているのです。
軟組織である気嚢は、化石に残らないので物証は困難ですが、これでスーパーサウルスの呼吸の秘密も解き明かせそうです。
羽毛をもった恐竜が多数存在したことも明らかになっています。
地上最強の生物として名高いティラノサウルスも、子供時代は羽毛をもっていたと考えられるようになってきました。
恐竜が鳥の祖先であるとの説は、ますます有力になってきたようです。

恐竜全盛の時代、哺乳類はどうしていたのでしょうか。
小さく弱々しいネズミのような姿の我々の祖先は、恐竜たちが寝静まった夜に、新天地を見出します。
夜の世界への適応は、聴覚と脳の発達を促しました。
小さな生物は寿命が短いのですが、早い世代交代は進化を加速させます。
恐竜時代は哺乳類不遇の時代ではあるのですが、恐竜という脅威の存在が、哺乳類に様々な適応戦略をとらせることで、のちの繁栄の下準備になったと考えることができます。

羽毛恐竜や初期の鳥類・哺乳類の化石が次々と見つかり、注目されているのが中国の熱河層群です。常識を覆す大発見が、今後も待ち受けているかもしれません。

(8月14日読了)

<<不純文學交遊録・過去記事>> 図鑑の誘惑
ラベル:恐竜
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世界はこうして終わる?

面白い本を発見しました。
世界の終わりは、どのようにしてやってくるのか?
地球最後の日のシナリオを、発生する可能性、発生した場合に文明に与えるダメージ、前二項を踏まえた現実化した場合の総合的な危険度の三つの指標を、レベル0から10で評価するものです。


世界の終焉へのいくつものシナリオ



ジョエル・レヴィ著 / 柴田 譲治訳



世界を終わりに至らしめるシナリオの数々を、大きく五つのジャンルに分けて紹介しています。

T.科学技術の叛乱
研究用のウイルスが外部に漏れて伝染病が世界中に蔓延するパンデミックや、多剤耐性病原菌(スーパーバグ)の出現。

U.戦乱の火種
核兵器の拡散、テロ、大量移民など。次章以降の、食糧・水の不足や気候の異変が、紛争を誘発する可能性もあります。

V.生態系の断末魔
化学物質による大気・水・土壌の汚染、食糧不足や水の枯渇、そして人類の際限なき消費欲望によるエコサイド(生態系破壊)
食糧危機」、「生物多様性の喪失」、「人口増大と生活水準の向上」が、可能性が高くダメージも大きい、極めて危険なシナリオとされています。
管理人註;「生物多様性の喪失」を危険度大とするのは、地球の物質循環が崩壊することで未曾有の破局が訪れるからだという。


W.気候の大変動
地球の温暖化(危険度大)と、それによる気候システムの「眠れる巨人」の覚醒。眠れる巨人とは、南極・グリーンランドの氷床メタン堆積物、生物圏の炭素循環です。

X.不測の天変地異
彗星・小惑星の衝突、超火山の噴火など、全地球的規模の天変地異。発生した場合、人類という生物種そのものが危機に瀕する。
明日にでも地球に小惑星が衝突する可能性は極めて低く(発生してもお手上げなので)、心配しても意味はありません。
しかし、超火山の噴火による地球規模の災害は可能性が高く、発生したら人類にはなすすべなし。現在人類が直面している最も深刻な危機のひとつなんだそうです。

(8月13日読了)
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2006年05月07日

マイ脳リティ・リポート

映画『マイノリティ・リポート』では、犯罪を意図しただけの者が未然に逮捕されてしまう未来社会が描かれていました。
最新の脳神経科学は、そんなSFを現実のものとするかもしれません。

脳のなかの倫理



マイケル・S.ガザニガ〔著〕 / 梶山 あゆみ訳



ヒトは、見聞きしたことがあるものに接すると、P300と呼ばれる脳波に変化が生じます。犯人しか知りえない事物を撮った写真を見せると、容疑者の脳は強く反応するはずです…このSFのような技術は脳指紋法といいます。
もちろん、この方法に問題が無いわけではありません。メディアが発達した現在、犯人だけが知りえて一般人が見たことのない映像を探し出すのは困難です。また、脳波の記録からその人の思考について筋書きを作るべきではありません。

ガザニガは言います。脳神経科学が読むのは脳であって心ではない

前述の思想信条に関わる問題以外にも、本書は最新の脳神経科学の知見が豊富です。
胚あるいは胎児はいつからヒトとして認められるのかという生命倫理の基本的な問題に始まり、より良い遺伝子を選んで生まれたデザイナーズベイビーは高い知能を持ちうるのか、薬で脳を賢くすることは可能かといった人体改造の問題、脳と宗教体験の関係にも触れられています。

人間は原子爆弾を作ったがそれを二度と使わない決意も固めた、人間が生まれながらにもつ道徳観・倫理観が行き過ぎを止める…と、楽観的すぎないかと思える記述も散見しますが、著者はこの本は脳倫理学という新しい分野を議論するための「叩き台」であるとしています。
タイトルから想像される「脳倫理学はかくあるべき」という強い主張は、さほど感じられません。答えは科学者まかせでなく一人一人が考えよう、ガザニガはそう訴えているようです。

(5月7日読了)

【不純文學交遊録・過去記事】
ないものがあり、あるものがない?!
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2006年02月05日

暴走するタンパク質

BSE問題で停止されていた、米国産牛肉の輸入が再開されたのが、昨年12月16日。ところがわずか一ヵ月後の1月20日、特定危険部位の脊柱が混入していることが判明し、再び輸入停止処置がとられています。
BSEの原因とされているのが、プリオン。このプリオンとは何者なのか、おさらいしてみることにしました。


BSEとは牛海綿状脳症bovine spongiform encephalopathy)の略です。これまでBSEは狂牛病と呼ばれていましたが、ウシが狂ってしまうわけではないですし、不気味さばかりが強調される狂牛病の呼称を、著者・山内は全廃を強く訴えています。
BSEは1986年、イギリスで初めて確認されました。BSEに冒されたウシは脚がふらついて転倒し、脳にはスポンジ状の空胞が多数出来ていました。
同様の病気は、ヒツジでは古くから知られており、スクレイピーと呼ばれています。
海綿状脳症は、人間でも発症しています。最もよく知られているのは、クロイツフェルト・ヤコブ病(CDJ)です。
これらの海綿状脳症は、ウイルスでも細菌でもなく、異常なタンパク質によってもたらされていると考えられるようになってきました。プリオンとは、感染性タンパク質粒子(proteinaceous infectious particle)の略です。
BSEは、スクレイピーを発症したヒツジの肉が、餌としてウシに与えられたことに由来しているようです。ウシに肉骨粉を与えることが禁止されてから、BSEの発症は激減しています。
本書は、未知の病・プリオン病に挑んだ科学者たちのドキュメンタリーとして、非常に読み応えがあります。しかし、そもそも自己のタンパク質が、なぜ異常プリオンに変わるのか。残念ながらその起源は、読み終えても判りませんでした。
アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症なども、自己のタンパク質の構造変化で起きている可能性があるそうです。まだまだ謎の多いプリオンの研究が進むことで、これらの難病の解明や治療につながることを願います。
(2月5日読了)
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2005年12月31日

2005年は、宇宙の年!

小泉劇場、JR脱線事故、マンション耐震構造偽装・・・いろいろあった2005年は、間もなく過ぎ去ろうとしています。来訪者の皆様にとって、今年はどんな一年だったでしょうか?

私は、2005年は宇宙が熱い一年だった!と思います。
ディープインパクト計画小惑星探査機はやぶさ野口宇宙飛行士の活躍・・・さらに2005年は、アインシュタインの特殊相対性理論発表100周年を記念した世界物理年でもありました。



ホーキング、宇宙のすべてを語る

現代のアインシュタイン、スティーヴン・ホーキング博士。彼が難解な宇宙論の全体像を、最新の研究成果も交えて、門外漢にも判りやすく語ってくれました。
まずは古代ギリシャからニュートンに至る、宇宙論の歴史の講義です。
それから、あまりにも有名なアインシュタインの相対性理論。光の速度は観測者に関わらず不変である・・・これは特殊相対性理論。時間と空間は絶対的なものではないという、一般相対性理論。素人には、なんとも悩ましい世界です。
SFでおなじみ、タイムトラベルの可能性については、誰もが楽しめます。ちなみに私は、宇宙は生命および人類の生存に適した条件を満たしているという、人間原理をめぐる話題が大好きです。
皆さんご承知の通り、宇宙のすべてを記述できる統一理論は未だ完成していません。一般相対性理論と量子力学が相容れないからです。
悩ましく捉えどころのない、宇宙論の世界。いや、宇宙論の本は目眩を楽しむためにこそ読むのです!
(12月30日読了)
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2005年12月11日

ないものがあり、あるものがない。

事故や病気で切断したはずの腕や脚が、存在しているかのように感じる、幻肢。この奇妙な現象は、人体の小宇宙・脳が演出しています。
ラマチャンドランは、脳の学習機能を利用し、幻肢患者を鏡を使って治療しました。



脳のなかの幽霊、ふたたび

人の顔が認識できない相貌失認(京極夏彦の作品にも登場しますが、ネタバレになるのでタイトルは伏せます)、自分の母親を見て母親になりすました偽者だと訴えるカプグラ症候群、いずれの患者も情緒的な問題はなく、これらの症状は脳の視覚のプロセスから生じています。
自分の左側にあるものを無視し、花の絵を描くと右半分だけに花びらのある絵になってしまう半側空間無視という症状もあります(なぜか葉っぱは両側にあるんですね・・・)。患者さんにはお気の毒ですが、視覚の欠損を研究することによって、人間の視覚のメカニズムがよく判るようになったのです。
人間の精神活動は、すべて脳内の化学反応である・・・なんて言い方をすると(特に文科系の方は)反発を憶える方もいらっしゃるでしょう。だからといって、芸術作品の価値が低下したり、人間から笑いや涙が失われたりするわけではありません。かく言う私も文学部出身であります。

(12月10日読了)

↓脳の不思議に魅せられた方は、こちらもどうぞ


脳のなかの幽霊



V.S.ラマチャンドラン著 / サンドラ・ブレイクスリー著 / 山下 篤子訳


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2005年11月27日

タフな奴ら。

生物が生きていくためには太陽が必要…だと学校で習った記憶のある方は多いと思いますが、実は太陽の光が届かない深海や地底にも、豊かな生命の世界が広がっていることが明らかになってきました。



暗黒の深海底の、数百度にもなる熱水噴出孔。そこにはチューブワームが群生し、シロウリガイやシンカイヒバリガイの生態系があります。熱水噴出孔は、最初の生命が誕生した場所と考えられるようになってきました。
さらに驚くべきは地下生物圏の存在です。地下の岩石の隙間には微生物の世界があり、地下微生物の総量(バイオマス)は2兆トン(炭素重量)と推定され、これは全ての動植物のバイオマス1兆トンをはるかに上回ります。
深海や地下深くの過酷な環境で生きる、タフな奴ら。そこは彼らにとっては快適な環境なのです。
そこから導き出されるのが、地球外生命の存在。太陽から遠く離れていても、そこに水と熱源があれば生命が存在することは可能です。
もっとも期待されている天体は、木星の衛星・エウロパです。表面を覆う氷塊の下には、海があることが確実視されています。
生命の大いなるに可能性に魅了される一冊です。

2007年9月18日放送
NHK総合プロフェッショナル「地の果てにこそ、真実がある 生物学者・長沼毅」

(11月26日読了)
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